東北弾丸ツーリング 【後編】 [過去のツーリングレポ]

今回の記事は2008年8月
KAWASAKI ZZR-1400にて
岐阜県をスタートし、1泊2日という超弾丸ツーリングで、
青森県の竜飛崎を目指したツーリングのレポート。
ぶっちゃけかなり無謀ともいえる、耐久レースのようなツーリングだったが
これでまだまだ自分でも長距離やれる!と自信をつけてしまったツーリングでもある。

以下前回の記事で書いた前編のつづき。

前編からお読みになりたい方は、こちらからどうぞ。


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青森市内で一泊し、朝は5時半には起床し、
そそくさとチェックアウトの準備。
6時にはチェックアウト、この日は月曜日。
市内が混み始める前に市街地を脱出してしまう算段。

道路わきの電光掲示板の示す気温は16度。
ハーフメッシュジャケットでは寒いくらい。
まだ比較的交通量が少ないR7からR101へ。

R7とはまたしばらく先で長々とお世話になることになるが。

五所川原市を抜け、鯵ヶ沢へ出ると真っ青な日本海が広がる。
もう少し遅い時間なら、この鯵ヶ沢でおいしいイカ焼きが
食べられるのだが、さすがに時間が早すぎてまだ
『焼きイカ通り』も閉店の店ばかり。

今日は下道の長い行程になるから先を急ごう。
とにかくこのあたりのR101は、ずっと海岸線を走る道路で
そこそこ変化もあって楽しい。
まずは『千畳敷海岸』で休憩&朝食。
朝食は持っていった携帯食。携帯食大活躍(笑)

touhoku009.jpg

その先は右手に日本海、左手には世界遺産『白神山地』を
のぞみつつ青森と秋田の県境を越える。
秋田に入ってすぐの道の駅で休んでいたら
軽自動車で旅をしているというオッチャンに話しかけられる。
オッチャンは豊田から来たそうで、これから北海道へ渡り、
さらに宗谷岬を目指すのだそうだ。
オレもいずれは弾丸ツアーじゃなくて
そんなノンビリ旅をしたいなぁ…

R101をさらに南下すると能代市に入り、ここで
青森県内で別れたR7へ再び合流。
しばらくはR101との共用区間。
で、すぐにR7、R101の分岐をR101に入り
そして更にK42に入って、八郎潟干拓地の中を走る。

touhoku010.jpg

北海道っすか?ここは(笑)
気持ちいいほどまっすぐな道が続く。

八郎潟干拓地の中には、山頂が海抜0mの日本一低い山が
あるということなので、まずはそこを目指そう。


touhoku011.jpg

こんな山(笑)
『大潟富士』と呼ぶそうだ。
公園の遊具並みですな。

ちなみに山頂から眺める八郎潟干拓地の風景。

touhoku013.jpg

う~ん…見渡す限り田んぼ…
で、山頂から見下ろしたZZR。

touhoku012.jpg

この八郎潟干拓地内には

東経140度線
北緯40度線

の、交会点ってのがあるらしい。
ほんじゃいってみよみゃぁか~と、
その1kmばかり手前まで来たら超ダート。
時間的にも予定よりだいぶ押してきてるし
こんなトコで転倒トラブルも御免なので交会点は諦める。

そのかわり
東経140度線

touhoku015.jpg

北緯40度線

touhoku014.jpg

の線上では写真撮ってきたよ。
ここからは八郎潟干拓地とはお別れして
男鹿半島を走るとしよう。

八郎潟干拓地をぐるぐる(といっても直線路ばかり)したら
K42をそのまま南下。するとまたR101に出るので、
それを右折し、男鹿半島へ入る。
R101からK54へ。
そしてすぐにK55。

このK55が事前には全く期待していなかったのだが、
それをいい意味で裏切る超快走路。

寒風山という山を登るのだが、たいした標高でもないのに
高い樹木が無く、視界が開けてて、かつ適度なワインディング♪

touhoku016.jpg

気持ちまで晴れ晴れしてくるようなワインディングが10km近く続く。

touhoku017.jpg

寒風山を下ったら男鹿半島の沿岸部に出て
先っぽの入道崎を目指す。
沿岸部とは言うものの、海を見ながら走れる部分は
入道崎の手前少しだけの区間だ。

入道崎灯台。

touhoku018.jpg

さほどたいしたところとも思えないのだが、
月曜日の割にはたくさんの観光客で溢れていた。
灯台そのものは閑散としてたけど(笑)

そしてここにも北緯40度線を示すモニュメントの数々が。

touhoku019.jpg


touhoku020.jpg


このまま何万年もしたら、その頃の人類が見つけて
貴重な古代遺跡だ!とか言ってるんだろか。

相変わらず予定よりも時間が押しているのは確かなので、
そそくさと人が多い入道崎は立ち去り、男鹿半島沿岸を
ぐるりと回るのは諦め、八望台というところで
爆裂火口湖群を観察していこう。

touhoku021.jpg

下に見える森に囲まれた湖が爆裂火口湖。
戸賀湾もかつては火口湖だったらしい。
言われてみればなるほどな形をしている。

んで、反対側を見ると先ほど走ってきた寒風山が見える。

touhoku022.jpg

先を急ぐ為にもここは男鹿半島のど真ん中を突き抜けてる
なまはげラインを使って、R101へと戻るとしよう。

このなまはげラインってのがまた、山の中とは思えないくらい
ずこーんとまっすぐな快走路で、前後に車もいないし、
快調なペースで流していた。

その時、ZZRのミラーに緑真っ盛りな山中には
何か違和感感じるものがうつる。

ん?

赤色灯回した、仕事熱心な公務員さんが乗った白いバイク!!!

やっべっ!!!

ロック寸前のフルブレーキング!
あまりの減速っぷりに、一気に赤色灯を回した白いバイクが近づく。
けど止まれともなんとも言わないなぁ?
計測される前に減速できてたのかな?

…それにしてもいつまでついてくるんだこいつ…

たらたら制限速度で流してるような道でも無さそうなんだが…
めいっぱいチンタラ走ってたら、さすがに公務員さんも
諦めてくれたのか、左折して行ってくれた。


どうやら秋田県は、白いバイクに乗った『なまはげ』も出没するらしい(笑)

「ブッ飛ばしてるやつは いねがー!」



男鹿半島を後にし、次の目的地である『鳥海山』を目指す。

とはいうものの鳥海山は秋田県と山形県の県境。
男鹿半島の根元からしたらまだまだずいぶん先だ。

R101~K56と経由してまたまたR7へと戻る。
昼ごろに鳥海山まで行けてたらいいなぁ~
ぐらいのアバウトな距離感で走ってたから、
男鹿半島で昼過ぎてしまった…(;・∀・)

ここで一旦給油。
ここらで入れておけば、鳥海山経由で新潟に入るまでは
もつだろうと判断。 燃費は17.88km/L

秋田市~由利本庄市~にかほ市と
順調に南下。
にかほ市に入ったあたりから、左前方にドーンと構える
鳥海山が見えてくる。
と、同時に右手の日本海上には飛島が見える。

鳥海山へはK32経由で上がっていく面白そうなルートもあるが、
これだとR7経由よりも50kmばかり余分に走る計算になる。
時間から言ってもあまりノンビリしてると
鳥海山登りきった頃には日が暮れてる…
なんてことにもなりかねない。

実際にかほに入ったあたりから、雲が厚くなり
すぐに降りだすような感じではないものの
陽射しが弱くなってきていた。

象潟(さきかた)の道の駅に寄ってそこから程近い
K58~K131鳥海ブルーラインへ上がろう。
象潟の道の駅からの鳥海山。
このときはちょっと雲がかかっていた。

touhoku023.jpg

K58~K131鳥海ブルーラインへは、
道案内の看板もしっかりしていて実に解りやすい。
道を譲ってくれた数台の車をパスしつつ、ぐいぐい快走ワインディングを登る。

touhoku024.jpg

上の写真の海岸線のちょっと半島のように突き出したあたりが
さっき写真を撮った象潟。

touhoku025.jpg

ちょっと見にくいけど、いかにも楽しく走れそうなワインディングが
山を縫うように走っているのが解るだろうか?

そして鉾立展望台近くから見上げる鳥海山。
ススキが風になびく。

touhoku026.jpg

鳥海ブルーラインの後半に入って下り始めると
いよいよ山形県だ。
人生初山形県!
この瞬間、ようやく東北6県、すべて足を踏み入れたことになった。

鳥海山を降りて再びR7へ。
道の駅鳥海ってとこで休憩。
ここでまた腹が減ってることに気付き、携帯食。
そういえばこの日は朝から携帯食と、途中の道の駅で買った
ソフトクリームしか食べてない。

時間は18時近い。
携帯で雨雲レーダーと、予報をチェック。
明日の東北南部の天候はどう転んでも雨。
しかも大荒れの予報。

やはり裏磐梯は諦めようとここで最終決断。
山形、米沢方面へ進路をとるのはやめ、
一路新潟を目指す。

新潟県内に入り高速道路に上がれば、遅くとも
明日早朝(8/19)には帰宅できるだろう。

しかしまだ山形県の酒田市。
めげてる暇は無く、R7を南下。
ペースは悪くないからそこそこ気持ちよく流せるのだが
いかんせん曇ってる上に日が暮れてきた。

そして鶴岡市の道の駅に寄って休憩する頃には
すっかり日が暮れて暗くなってしまった。
景色は堪能できないがR7よりは面白そうなので
鼠ヶ関よりR345へ入る。
このあたりでようやく山形県から新潟県へと県境を越える。

R345の海岸沿いは『笹川流れ』というんだそうで、
結構走り応えのある路面の整ったワインディングで
明るければ結構景色もよさげ。
まぁ真っ暗闇じゃ仕方ないんだが。

実に30km以上の明るかったら気持ちよさげなワインディングを走り
海岸線沿いに町の明かりが見えてきたなぁ~と思うと
そこが村上市。
ここまで来ると日本海東北自動車道が延伸中の胎内市はすぐ近くだ。

このときすでに時間は20時半。
現在のところの日本海東北自動車道終点の中条ICから
高速に上がってしまおう。

高速に上がる前にガソリンを入れておこうと思うのだが
探すとなかなか見つからない。
しょうがない、R7沿いならGSあるだろうと、中条ICの前をやり過ごし
R7へ出てすぐのスタンドで給油。燃費は18.99km/L
ちなみにこれ下道走行の最高記録。

中条ICから日本海東北自動車道へ上がる。
さぁ、最後の高速ロングランの始まりだ。
速度を上げるとシールドにパチパチと虫が当たる。
さすがに田んぼの中を走る高速道路、虫多いなぁ…
と、思っていたら違う!雨だ!!

参ったな…カッパ着るほどじゃないけど
急に酷くなっても高速道路上では困るしなぁ…
と、思いすぐさま最寄のSAへ入る。

携帯の雨雲レーダーによると、日本海側からちょうど雨雲が
かかり始めてるところで、もう少し走れば
雨雲領域からは脱出できそうだと判断。

休憩はソコソコにリスタート。
新潟中央ジャンクションを通過し、北陸道に入り
しばらく走る頃にはすっかり雨の心配は要らなくなった。

代わりに雨雲レーダーは、自宅近辺での雨雲を表示している。
こりゃ帰宅前にはまたカッパ着なきゃいかんのだろな。

上信越道松代PAで最後の給油。燃費は17.55km/L
長野道~中央道へ。

さすがに中央道へ入ったあたりから眠気が増してきた。
それもそのはず。
朝、6時に青森市内を出発してからこの時点で
およそ18時間以上経過している。
そのほとんどをバイクに跨った状態だからねぇ…

たまらず目に付いたPAにて休憩。
眠すぎてどこのPAか名前覚えてない(笑)

バイクを停めてしまうと眠いって程でもなくなってきたので
歩き回ったり、ボーッとしたりをしばらく繰り返して
ココからは一気に自宅を目指す。

帰宅は8/19午前3時半。

8/16午後7時に出発して56時間半の旅。
うち13時間はホテル滞在してたから…
43時間で2356km。
平均時速はおよそ55km/h。
時速55キロの弾丸(笑)

いやぁ~実にアホアホな弾丸ツーリングでしたな。


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